ベネズエラ、奇跡の「エル・システマ」…カラカス市民管弦楽団、らいとぴあ21で演奏会

2017.04.04.tue/らいとぴあ21

ベネズエラ、奇跡の「エル・システマ」…カラカス市民管弦楽団、らいとぴあ21で演奏会

4月4日(火曜日)。午後2時、らいとぴあ21の1階展示コーナーで、ベネズエラからやって来た「カラカス市民管弦楽団」の若い演奏家たちによる、無料のコンサートが始まりました。
男性の指揮者の合図で、流れ始めたのは「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」。

南米大陸の北端に位置する国・ベネズエラは、石油やチョコレート、コーヒーなどの産地として知られていますが、実は現在、世界有数の音楽大国にもなりつつあるといいます。
その原動力となったのが、音楽教育システム「エル・システマ」。
創始者のホセ・アントニオ・アブレウ博士が、1975年に首都カラカスの地下駐車場で、11人の子どもたちを集めて始まったこのシステムは、誰でも無償で楽器を貸りられ、無料で音楽を学べるという画期的なものでした。楽団での音楽活動を通して、子どもたちは協力し合うこと、拍手を受ける喜びを知りながら成長していきます。「奏でよ、そして闘え」…アブレウ博士の言葉は、貧富の差が大きく犯罪の発生率も高いベネズエラで、音楽を通じた社会変革をめざす「エル・システマ」の理念を象徴しています。
「エル・システマ」で学んだ子どもたちは現在70万人に達しており、ベネズエラでは楽器を手にした子どもたちの姿がありふれた光景となっています。出身者で、現在最も注目されている世界的指揮者のグスターボ・ドゥダメルの存在は、「エル・システマ」の成功と可能性を示しています。

カラカス市民管弦楽団は、「エル・システマ」出身者によって構成された、ベネズエラに数多くあるオーケストラの一つです。箕面での公演が決まったのはわずか一週間前でしたが、会場は多くのお客さんでいっぱいになりました。
演奏のほか、指揮者体験コーナーなどもあり、最後は「ふるさと」の演奏に会場も声を合わせて、音楽で交流する和やかなひとときとなりました。