薬物乱用防止キャラバンカー、萱野北小学校へ

2010.06.30.wed/萱野北小学校

薬物乱用防止キャラバンカー、萱野北小学校へ

「麻薬や覚せい剤などの薬物は、人の一生をメチャクチャにします。
ダメ。ゼッタイ。

 薬物の恐ろしさを伝える「薬物乱用防止キャラバンカー」が萱野北小学校にやって来ました。車内には麻薬・覚せい剤などの写真や、タッチパネル方式の薬物クイズなどが備えられ、出題に答えながら自然に薬物とその害について学べるようになっていました。この日は6年生の児童たちがキャラバンカーに乗り込み、クイズに挑戦。
 そのあと、教室で講師(財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センター)から、薬物についての講義がありました。啓発ビデオでは、薬物を投与されたラットが凶暴化したり、異常な行動を取る場面が映し出され、6年生たちは声もなく映像を見つめました。
薬物には、麻薬・アヘン・覚せい剤・大麻・向精神薬・シンナー・違法ドラッグなどがあります。覚せい剤などは、多くの人が軽い気持ちで服用し始めますが、禁断症状からやがてそれなしではいられなくなるといいます。高価な薬物を買うために、盗みや強盗、売春に走り、破滅する…そういったケースが、最近では若年層にも広がっているということでした。
講師の先生は、厚生労働省の元・麻薬取締官。
長年、取締りの現場を経験してきただけあって、その言葉にはいちいち凄味があります。
「取調べ室の壁は、毛布で覆われています。禁断症状の苦しさに、頭を壁に打ち付けるなんてことがよくありますから」
検挙者の中には、夫婦で薬物中毒となり、薬物を買うために実の子を車の前に飛び出させる、いわゆる「当たり屋」をやらせた例もあるそうです。「慰謝料200万円は、全て薬物のために使った…これは本当にあった事例ですよ」
6年生にとっては、少々強烈な映像とお話だったかもしれません。ですが、子どもたちを取り巻く環境に、薬物の誘惑と被害が及び始めているのも事実です。子どもたちには、知識をしっかりと身につけ、きっぱりと薬物を拒む、そんな人になってもらいたいものです。

このようなキャラバンカーは全国で8台あり、近畿地区ではこの車両が各地の小学校で啓発活動を続けているということでした。

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