太鼓みこし、小野原を行く…春日神社の秋祭り

2011.10.16.sun/春日神社(小野原西5丁目)

太鼓みこし、小野原を行く…春日神社の秋祭り

10/16(日)、小野原の春日神社。
秋祭りの朝、境内に集ったのは、たくさんの男衆。
羽織った浴衣のその肩は、アメリカンフットボール選手のように盛り上がっています。みこしを担ぐため、古綿などを肩に入れているのです。
午前8時過ぎ、本殿では儀式が始まりました。
 しばらくして、本殿の横手から、五人の男の子が大人の肩にかつがれて出てきま した。派手な振袖、水色のはちまき、三色のたすきに、帯飾りは金銀の水引きで彩られ、なんとも鮮やかないでたち。「乗り子」と呼ばれるこの子どもたちは、太鼓みこしに乗って、この一日、太鼓を打ちながら小野原一帯を巡行します。
 烏帽子をかぶった神主が、頭を垂れた担ぎ手たちをお祓いで清め、続いては鏡割り。樽酒が振舞われ、男たちは杯を手に、出発前の景気を付けていました。

よーーーーぉ、さーぃ

五人の乗り子は、みこしの中央に置かれた太鼓を囲んで、長く引き伸ばす独特のかけ声とともに、太鼓をゆったりとした拍子で打ち鳴らします。
数十人の担ぎ手が太鼓みこしに群がりました。「肩、入れて!」「行きますよ」「せーの!」呼吸を合わせて、みこしが担ぎ上げられると、見守る人たちから拍手が沸き起こりました。そのまま、石段を下って町の方へと向かいます。慎重に、慎重に。担ぎ手のかけ声は

よーーい、さー、じぇい!

力強い声が、乗り子たちの高い声、太鼓の音と入り混じって、快晴の秋空に響いていきます。あちこちの家で、音を聞きつけた人たちが玄関先まで出て、みこしを笑顔で見守ります。
 昔ながらの古い家が並ぶ小野原の通りを、にぎやかに進んでいくみこしに、朝の日差しが柔らかく降りそそいでいました。

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